1.ふくしま教育総合ネットワークの理念
 情報通信技術の発展により、多様な情報への効率的なアクセス、距離的時間的制約を克服したコミュニケーションや双方向での情報交流などが可能となり、人間の知的・創造的活動に飛躍的な広がりをもたらしつつあります。
 これに伴い、県民の学びに対する意識も一層高まり、その意欲に応えることが求められています。県教育委員会は、福島県全体を一つの学習空間として、子どもをはじめとした県民の学びの環境を維持するとともに、学んだ成果が、知識、技術、文化として、高齢者層と若年者層の世代間循環や、学習施設間の有機的連携による空間的循環が可能となる仕組み(情報プラットフォーム)づくりを一層促進することとします。この情報プラットフォームは、個人や組織が有する多種多様な学習情報を収集し、分野に応じた整理・蓄積を行って共有化を図るものです(「知の共有」)。
 各学習施設間の情報が共有できる基盤が整備され、また県内はもとより全世界に膨大で多様な情報が流通するようになったことから、その流通のハブ(中心)となり、有用な情報を安全、安心、容易に利活用できるための情報プラットフォーム構築について、ふくしま教育総合ネットワーク(FKS)を主軸として全県的に推進しています。
 これにより、学校間や学校と家庭・地域間の相互交流、そして教育における情報化を進めます。
 
2.接続対象
本教育ネットワークに接続を希望する県立、市町村立、私立など県内すべての小学校・中学校、高等学校、特別支援学校及び教育関係機関等(ただし、市町村立学校、私立学校の接続に要する費用のみ、自己負担)
 
3.ふくしま教育総合ネットワーク(FKS)による『安全と安心』
 教育ネットワークの拠点として教育センターがネットワークを運用し、安全・安心なインターネット利用環境の提供を行っています。
○安全・安心なインターネット利用
 外部からの不正アクセスを防止するとともに、ウィルス感染対策(注1)、不適切情報のフィルタリング(注2)をインターネット接続の出入口である教育センターで一括管理し、学校の安全なネットワーク利用を図っています。
  これにより、個々の学校における管理の省力化と、県全体の費用の低減を実現しています。

○ホームページ利用環境
 学校や教育関係機関等のホームページを設置できるスペースを提供し、取組みや研究成果などを広く発信、共有できる場としての利用を可能としています。
  (例:http://www.pref.fks.ed.jp)
  またドメインサービスとして、fks.ed.jpのサブドメインを、学校や教育関係機関等の組織単位で発行しています。
(例:center.fks.ed.jp)

○FKS接続校間での情報共有機能
 FKS教育イントラネットにより、FKS接続校間のみでの情報共有を可能とし、安全な情報共有を実現しています。
 
注1:ウイルスの感染対策
  (個人情報売買目的型コンピュータウィルス対策を含む)
 以前のコンピュータウィルスは、パソコンに保存した大切なファイルやシステムを破壊するなどを目的としていた。しかし現在は、個人情報を売買目的で盗むように設計されており、ウィルス感染が「個人情報流出」に直結してしまうので、これらの利用者の個人情報を収集して窃取しようとするウィルスを自動的に検知、防御、駆除している。
注2:不適切情報のフィルタリング(有害情報の遮断)
  福島県青少年健全育成条例により、青少年の性的感情を刺激したり、粗暴性又は残虐性を助長し、その健全な育成を阻害するおそれのある情報を、青少年が閲覧・視聴することができないようにするために、インターネットを利用して得られる情報について受信するかどうかを選択することができる仕組みを講じることとされている。この「有害情報」を遮断し、教育にふさわしい情報のみを提供している。
 
4.ふくしま教育総合ネットワーク(FKS)』のあゆみ
○平成11年度
 「インターネットは、学習活動の場を世界に拡大し、国際化や情報化に必要であるので、平成13年度までにすべての学校をインターネット接続する」との文部省(当時)の整備計画を受け、平成11年度から整備が開始されました。その際、このネットワークは、モラルの醸成期にある未熟な児童生徒が利用することから、教育に特化したネットワーク拠点の整備が進められました。
○平成12年度
 福島県の公立小・中・高・特別支援学校のインターネット接続率は、70.3%で全国44位(平成12年度「学校における情報教育の実態等に関する調査」)であり、約3割の学校はインターネットに接続できない状況にありました。
○平成13年度
 全県立学校がFKSを介したインターネット接続を完了し、各校1台のパソコンのインターネット利用ができることとなりました。
 行政機関においても情報環境、情報教育基盤を整備する必要がありましたが、高速インターネット接続を行うための光ファイバー通信網を各市町村が全て自己負担で敷設すると、その費用が障害となり、整備が促進されないため、県として、行政系においては合同庁舎に、教育系においては教育センター(FKS)に市町村が接続することで情報環境の整備を図る「福島県の情報化計画(イグドラシル・プラン)」に則り、「うつくしま世界樹」の一部として教育環境の基盤としての整備が開始されました。ただし接続に要する費用のみは、市町村等の自己負担とするものとされました。
 この時、情報の交雑を防止するとともに、モラルの醸成期にある未熟な児童生徒の利用による事故の影響が行政系に及ぶことがないように、行政系回線と分離するものとされました。
○平成14年度
 小中学校では平成14年度から、高校にあっては平成15年度からの情報教育の必修化に対応し、県立学校にあっては、FKSをその基盤とすることで、平成14年度末に、クラス単位の40人一斉授業が受けられる回線速度で、安全なインターネット利用が可能となりました。
 これにより、学校や教育関係機関のインターネットや電子メールの安全な利用、ホームページの作成・閲覧、教育情報データベースの利用などができるようになりました。
○平成15年度
 福島県の公立小・中・高・特別支援学校の高速インターネット接続率は、74.8%で全国18位(平成15年度「学校における情報教育の実態等に関する調査」)となり、7割強の学校でクラス単位の40人一斉授業が受けられる回線速度でのインターネット利用が可能となりました。
○平成27年4月現在、学校及び社会教育施設等の計630の教育関係機関(県内の学校の約7割)がFKSを利用しており、福島県の教育におけるインフラとして、そして情報プラットフォームとしてその機能を果たしています。